
新作人気に便乗して、私の大好きな『Stiff Upper Lip』です。2000年作。ジャケットは潔いバカジャケなのに、曲調は彼らのアルバム群の中で最も渋い路線ではないでしょうか。渋いっつっても完全にブルース方面に行っちゃってるわけじゃなくて、コテコテのブギーロックです。全面的にリズムが最高。乾いているのに力強い粘りがある、どっしりしているのに軽快に跳ねている。アンガスのSGサウンドも豊かさと歯切れの良さが絶妙。バッキングの上にリードギターがぐわっと被さってくるようなバランスですが、それがまた良し。
1曲目のタイトルチューン「Stiff Upper Lip」は、イントロからアンガス来たーって感じのリフで嬉しくなります。ヴォーカルも渋み走ってます。4曲目「Hold Me Back」はやや地味だけど名曲だと思うのは私だけですか。リズムは良いしリフがかわいらしいし、ギターソロも仰々しくないエモーショナルさがある。個人的にこういう曲は大好物。6曲目「Can't Stand Still」はトレモロ調のバッキングとスタンダードなシャッフルのリフだけでも聴いてて楽しい。8曲目「Satellite Blues」は音と音の間がかっこよすぎる、これぞオヤジロックの真髄ですよ。どっしりドラミングが素敵。
どっちかというとボン・スコット期のファンだった私が、8年前のこのアルバムと来日公演でブライアン大好きに。当時も古いバージョンのほうの日記に感想を書いたことがあると思うのですが、生マルコムのギターは、ライブアルバムや動画で聴くのとはまったく違うと言っていい驚異的なインパクトがありました。ギターだけどリズムセクションの要であり、ステージ全体の中心核でもある存在。やはりリズムギターマンとしては余裕でぶっちぎりで世界一の男だと思います。
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