仕事が追い込みなのに、ベック&クラプトンのジョイントライブに行ってまいりました。まあ公演当日まで行くかどうかかなり迷ってたんですが…。セットリスト間違ってたらごめんなさい。
2009/02/22
さいたまスーパーアリーナ
<第1部:ジェフ・ベック>
Jeff Beck (g), Tal Wilkenfeld (b), Vinnie Calaiuta (ds), David Sancious (key)
The Pump
You Never Know
Cause We've Ended As Lovers
Stratus
Angel
Led Boots
Goodbye Pork Pie Hat - Brush WIth The Blues
Bass Solo - Freeway Jam (というかデュオ??)
A Day In The Life
Big Block
Where Were You
Peter Gunn
ベックを生で見るのは今回が初めてでした。彼は本当に人間なんでしょうか!? 縦横無尽摩訶不思議なフィンガーピッキングやタッピングで、まったく新しいギターの世界を見せてもらったような気分。ネックの先端からブリッジまでをくまなく撫でるように使いまくり、アームの先っぽを指先でちょいちょいと震わせながら弾くのがユニークでした(クリケット奏法って言うんですかこれ)。彼の体の中からとめどなくフレーズが湧き出て来て、1秒たりともつまらない瞬間がなく、何時間でもぶっ通しで聴いていられそうな気持ちよさ。音色もびっくりするくらいクリアで鋭敏、自分ちにベックがアンプ持ってきて弾いてくれてるみたいな生々しさ。それにやっぱり年齢不詳だと思います先生。
ドラムやキーボードやアンプを中央付近に寄せて置いた、かなりこじんまりしたステージ構成。そのせいか、ハイテンションな笑顔でドラム叩きまくってるカリウタさんと、隣に寄り添って掛け合いしながら弾いてる23歳美少女ベーシスト・タルちゃんは、どっからどう見ても仲の良い親子にしか見えません。「よーしお父さん張り切っちゃうぞ~」ってな感じで暴れまくるカリウタさん素敵すぎ。ダイナミックでキレのよいサウンドとハイスピードな腕さばきにうっとり、カバやサイくらいなら素手で倒せそうな勢いです。この人も変拍子だかポリリズムだか、拍子がとりにくくなる変態リズムをダカダカ入れてきますね。タルちゃんとは絶妙のコンビネーションで、特にLed BootsやPeter Gunnのリズムセクションは圧巻でした。
タルちゃんは評判通り本当にカワイイ。まだティーンのようなルックスとラフな服装で、怒濤の重低音を刻みまくり、Cause We've Ended As Loversでは流れるようなベースソロをひょいひょいと弾きまくり、かっこいいし見てて楽しい。ベックもタルちゃんがかわいくてしょうがないという雰囲気丸出しです。そりゃ~こんな子が側にいたらオジサン達やる気出るよなー。Bass Solo - Freeway Jamでは二人が並んで立ち、タルちゃんがハイポジションを弾いてるベースのローポジションをベックが両手で押さえて同時に弾くという、二人羽織プレイを見せてくれました。聞いた話では、先の横浜公演で起きたギタートラブルのとき即興で編み出した技らしく、その後の公演でも気に入って続けているらしい…。ベック面白いよベック。
<第2部:エリック・クラプトン>
Eric Clapton (g, vo), Doyle Bramhall II (g, vo), Willie Weeks (b), Chris Stainton (key), Abe Laboriel Jr. (ds), Sharon While (cho), Michelle John (cho)
Driftin'
Layla(unplugged version)
Motherless Child
Running On Faith
Tell The Truth
Key To The Highway
I Shot The Sheriff
Wonderful Tonight
Cocaine
Crossroads
アコースティックセットから始まり、LayraやRunning On Faithで懐メロ歌謡ショーみたいな雰囲気に。こりゃ3部までは休憩タイムかな…隣の席のオッサン寝てるし…。しかし大型スクリーンで見るとクラプトンももうかなりのおじいちゃんだよなあ…とか思ってたら。
中盤エレクトリックセットに変えてからじわじわ盛り上がってきて、I Shot The Sheriffで完全にクラプトンが覚醒!! 血管切れそうなくらいの熱い熱いギターソロと絶唱ヴォーカル、ラストのCrossroadsでもスロットル全開のソロ。…こんな本気モードのクラプトン、近年ではなかなか見られないんじゃないかと思います。何かものすごいもんを体験してしまったような…。日本へトンカツ食べに来るついでにライブやってるんだろとか言ってごめんクラプトン!!!!
あ、あとキーボードがかなり良かったです。正統派のオルガン音&ピアノ音でリズミカルな連打の嵐。Layraはアコースティックバーションでピアノソロがなかったけど、他の曲で見せ場がたっぷりありました。
<第3部:エリック・クラプトン&ジェフ・ベック>
You Need Love
Listen Here - Compared To What
Here But I'm Gone
Outside Woman Blues
Brown Bird
Wee Wee Baby
I Want To Take You Higher
クラプトンのセットにベックが参加という形式なので、タルちゃんやカリウタさんの出番はなし…。しかしそれが不満に思えないくらいの充実度でした。かわりばんこに和気藹々とギターを弾くベックとクラプトン。ベックはここでもマイペースで爆走。クラプトンは唄いながら弾いてるので、どうしてもベックに持って行かれてしまう部分があるけど、「はいドーゾ!」って感じで腕を上げてクラプトンにソロを回したり、自分が弾かないときは観客の拍手指導したりするベックがほほえましい。クラプトンも「さすがジェフは凄いねえハッハッハ」みたいな笑顔だけど音が真剣ですよ! ベックに触発されて燃え上がってるのが誰の耳にもはっきり判るくらい。
ラストは日の丸の映像の前で神様2人が抱擁、メンバー全員出てきて一列になっておじぎして、みんなとっても楽しそうに帰って行きました。
まさか日本でこの2人の本気対決が見られるとは…。個人的にはシークレット・ポリスマンズやロニー・スコッツ・クラブでの共演よりもずっとずっと素晴らしいと思いましたよ、曲数も多かったしね。今回の公演ではTBSやWOWOWが主催に入っているのに、録画放送やCD化はないのだろうか。ブートは間違いなく大量に出回るだろうけど、公式で出さないとしたら本当に勿体ない…。
0 Comment:
コメントを投稿